KUロックフィーバーが関西大学統一学園祭2日目の3日、千里山キャンパスの中央ステージで行われ、照屋早紀さん(23)と井手口大貴さん(21=システム理工4)の男女2人組PETALS(ペタルズ)が優勝した。【写真上・KUロックフィーバーを制したPETALSの井手口大貴さん、照屋早紀さん(写真右から)とサポートメンバーの根来直弘さん、高村健太さん(同左から) 写真下・審査員を務めた中島ヒロトさん=関西大学千里山キャンパス(撮影・山本真也)】

今年で15回目を迎えた関大音楽No.1決定戦は、応募19組の中からYouTube審査、審査員による音源審査を通過した6組(& Side Dish、xilinx、Mankind Rhythms、Loi’s、LAW OF LIBERTY、PETALS)が出場。審査員によって選ばれたMankind RhythmsとPETALSが決勝戦で激突し、観客を含めた決選投票で栄冠をつかんだ。

語りかけるようなボーカルが、観客を曲に引き込んだ。高村健太さん(22=システム理工4)と根来直弘さん(21=システム理工4)をサポートメンバーに加え臨んだ決勝舞台。照屋さんが2日前にメンバーに披露したばかりだという「シェリー」が、秋空に響き渡った。

PETALSとして、15年の第13回大会にも出場。「2年前は審査員の方に、誰も(票を)上げてもらえなかったんです。だから楽しみでありつつ、怖かった」と照屋さんは振り返る。たくさんの人を引き込みたくて、その場で語りかけることにしたという。

審査員席から鋭い視線を送っていた人気DJ・中島ヒロトさん(49)は「ライブ映えの感じが弱いと思っていたので、1回戦では票を上げてなかったんですよ。でも決勝戦で彼女がお客さんに語りかけて、上手にお客さんを引き込めていた」と評価する。

照屋さんと井手口さんは高校生時代、地元・吹田市のライブハウスの企画で出会った。2012年11月、PETALSを結成。いまは大阪を中心に月1本のライブ、週1回の路上ライブを行っている。2人とも就職が決まっているが、井手口さんは「2人とも理系で忙しく、卒業後も忙しい状況は変わらないと思うんですが…活動は続けていきます」と、ビッグになってのKUロック凱旋を誓った。

優勝特典として、中島さんが担当するFM802「802RADIO MASTERS」(月〜木午後3時〜7時)で、PETALSの曲がオンエアされることが決まった。中島さんは予選の音源審査で、PETALSの曲を1位に選んでいた。「選ばれるべくして選ばれたのかな(笑)。サポートが入っていてもバンドとして成立していたし、彼女たちは4人でやったらいいと思うよ」と夢を後押しする。

PETALSは、花びらという意味を持つ。バンド名にさまざまな思いを込めた照屋さんは「いろんな大会に出ているんですけど、決勝まで進んでもだめで、優勝は今回が初。本当にうれしかったし、楽しかったです」と笑顔がはじける。長いつぼみの季節が過ぎ、花びらが学園祭で力強く、誇らしく開いた。【山本朝子】

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