関大生が卒業生(手前)との個別面談会で就活の質問をぶつける

JR東京駅そばの関西大学東京センターで8月6日、関大生と東京で働く卒業生の交流会「ALL関大卒業生によるOBOG交流会in東京」が開催され、就職活動の本格スタートを控えた3回生32人と、卒業生26人が参加した。

【写真】大手ラジオ局に入社した元NMBの関大生河野早紀さん

関西大学の〝東京キャンパス〟となる東京センターと、キャリアセンター(就職課)が主催。「さまざまな業界で活躍する先輩と率直な仕事の話をしてみたい、悩みを相談したい」との学生のニーズに応えた、いわば〝集団OB・OG訪問〟だ。東京センターでは2018年9月にも同じような就活イベントを実施。コロナ禍などもあり、4年ぶりの開催となった。

キャリアセンターが参加を募ったところ、数時間で定員が埋まった。参加学生の往復交通費は自己負担。たまたま東京で用事があった1人を除けば、この交流会のために自腹を切って上京した。「1日で20人以上のOB・OGに出会えるから」「就活を何から始めてよいかわからず、ヒントが得られれば」と動機はいろいろだが、熱意あふれる関大生が集結。学部別では、社会学部生の参加が一番多かった。

東京センターで開催された 「ALL関大卒業生によるOBOG交流会in東京」

キャリアセンター所長の小林剛文学部教授(55)は、学長や理事長、キャリアに関わる大学職員の間でささやかれる関大生の〝天井問題〟を指摘する。「関大生にとって何も天井がないのに、勝手に自分の天井をつくっていて〝関大生だからここまでしかいけない〟と、勝手に想定してしまっている。実際には何もないので天井を取っ払って、すべての可能性にチャレンジしてほしい」と熱く語り、集まった3回生を鼓舞した。

人気ランキング常連の企業で働く卒業生への大質問会では、関大生から「コロナ禍でガクチカ(学生時代に力を入れたこと)が書けない」「コンサルのインターン全落ちな私にひと言ください」「ノン体育会だが、体育会の学生に追いつく方法はありますか」などのガチ質問が飛んだ。

2016年にシステム理工学部を卒業し、大手メーカーに勤務する男性(28)は「就活が早期化しているのか、みなさんすごい力入れて頑張っている。私は4回生から就活をやった感じなので。いまの関大生は不安な中でも、どうやって挑戦しようかっていうのをすごく考えているのかな…」と、後輩たちの熱量をひしひしと感じていた。

新幹線で上京した法学部3回生の森下爽風(さやか)さんは「このイベントに目をつけていて、秒で申し込みました。まだOB訪問をやっていなくて、こんなに多くの人に会えるのは本当にコスパがいい。先輩たちはみんな優しくて、聞きやすかった」と笑顔。3回生の夏、関大生の就活は濃淡があるといい「就活への駆け出しが早いコミュニティーと、遅いコミュニティー両方に所属している。外の世界を見ようと思い参加しました」と、未来へ第一歩を踏み出した。

関西大学東京センター事務長で、キャリア支援を担当する杉本仁嗣さん(52)は、東京で勤務するOB・OGから「学生のために何かしたい」という声が多くあり、この日も手弁当で参加してくれたという。関大生は地元志向が強く、東京での就活を敬遠する傾向が強まっているというが「『東京でも挑戦できる』という意識づけをしてもらいたいし、東京で活躍するんだという挑戦をしてほしい」と訴えていた。 東京センターで9月17日、第2回のイベントが行われるが、すでに定員枠は埋まったという。

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