新型インフルエンザが流行していた2009年5月17日に千里山キャンパスに立てられた看板

関西大学が1月28日、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受けた「新型コロナウイルス感染症に関する対策本部会議」を設置した。公式ウェブサイトなどで、海外渡航の自粛など学生に注意喚起。新型肺炎にかかって治癒しない受験生には受験を断った上で、受験料を返還すると呼びかけた。

【写真】新型インフルで休講に…人がまばらな総合図書館前

3月に行われる入試の後期日程や、4月には春学期スタートも控えている。1月下旬に行われた会議では、感染症に詳しい社会安全学部の教授が「想定外のことが起こる。楽観視しないほうがいい」と話したが、国内では新型肺炎の感染者が拡大。事態は悪くなっているようにも見える。

大学では、マスク2万枚と消毒液200本を備蓄しているという。芝井敬司学長(63)は「最悪の事態もある。しっかりと準備をして心して対応していきたい。あらゆるシナリオを想定し、しっかり準備をした上で臨みたい」と話し、自体の推移によっては行事の中止なども想定しているとした。

2009年春に世界的流行を見せた新型インフルエンザでは、関大生やアルバイト職員などが感染した。同年5月17日に男子学生の感染が確認されると、大学は23日までの1週間すべての学部で休講を決断。キャンパスも原則、立入禁止となった。

卒業式、入学式にはそれぞれ約1万3千人が参加。キャンパスにたくさんの人が集まる新歓シーズンを、コロナウイルス禍が直撃する可能性もある。関西大学の学年暦も、今年は波乱含みになりそうだ。

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