関西大学応援団第96代団長の明原渡さん(21=文3)と、同応援団リーダー部長の青井泉樹さん(みずき、21=化学生命工3)が20日、平昌五輪フィギュアスケート女子に出場する宮原知子さん(19=文2)を応援するため韓国へ出発した。21日のショートプログラム(SP)と23日のフリーを、江陵(カンヌン)アイスアリーナで全力応援。宮原さんにとって心強い存在となる。【写真上・韓国への出発前、取材に応じた関西大学応援団の第96代団長・明原渡さん(左)とリーダー部長・青井泉樹さん】

2006年のトリノ五輪で、当時文学部2回生の高橋大輔さんを応援して始まった海外遠征。2010年のバンクーバー五輪では、高橋さんの銅メダル獲得を呼んだ。4大会連続の関大生出場。しかも4年に1度の大役だ。リーダー部と吹奏楽部、バトン・チアリーダー部を束ねる団長の明原さんは「宮原さんの五輪出場は、同じ関大生として本当に誇らしい。応援に行かせてもらうので、世界で関西大学という名前を披露できる。全力で応援したい」と気合。宮原さんの活躍とともに、関大の名を轟かせる。

学ラン姿で飛行機に搭乗した2人だが、平昌五輪の会場では学ランが軍服をイメージさせるために着用できないという。トリノの空へ突き上げた団旗も、没収される危険性があるため断念。学ラン軍団のリーダー部長を務め、以前は団旗の旗手だった青井さんは「応援団の命でもある団旗を没収されたら大ごと」と少し残念そうだが、2人とも羽織袴に裸足の高下駄姿でソウルから江陵へ。最高気温4度。開会式でのトンガ選手のように、喝采を浴びるのは間違いないだろう。

アイスアリーナ入場前には、関西大学の学歌(校歌)を斉唱。フィギュアは応援団泣かせの競技だが、国旗や大学の旗を振り、要所でリンクに届かんばかりの声援を送るつもりだ。青井さんは「関大から来ているというのを届けられるように。宮原さんも、どこかで心に留めていてくれたら。ベストを尽くして、メダルを目指して欲しい」と応援団活動の集大成を見せる。 【写真下・学ランを新調した2人。腕の部分に「関西大学応援団」の文字が(撮影・白井康平)】

1月に開かれた五輪壮行会で、応援団の面々は宮原さんと対面。151センチの体から放たれる力強さに、圧倒されたという。関大高等部時代から宮原さんを知る明原さんは「世界の舞台に出る責任感やプレッシャーがあるのに、堂々としている」と舌を巻く。応援団も一目置く存在。ケガからの復活劇も知るだけに、五輪舞台で存分に力を発揮して欲しいー。体育会の学生や職員が宮原さんに手渡した日の丸に、青井さんは力強く「応援しに行きます!」と記した。

偶然にも、江陵アイスアリーナは紫を基調としたリンク。紫紺をスクールカラーとする関大にとって、まるでホームリンクだ。「関大ここにありというのを見せたい。紫紺で、関大一色で染める」と声を合わせる2人。関大生や卒業生の思いを背中で受け止め、リンク上の宮原さんへパワーを送る。

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