関西学生野球秋季リーグの優勝決定戦が24日、わかさスタジアム京都で行われ、関大が
8-3で立命大を破り、14年秋季リーグ以来4季ぶり35度目の優勝を決めた。【写真・4季ぶり35度目のリーグ優勝を決め、マウンドに駆け寄る関西大学の選手たち=わかさスタジアム京都】

奇跡が起きた。自力優勝が消え、臨んだ最終節で粘り腰を見せた。関学大との初戦こ
そ落としたものの、2連勝で勝ち点をもぎ取る。同大のVを消滅させた立命大とのプレ
ーオフ。気まぐれな勝利の女神は、関大にほほえんだ。

メモリアルイヤーを、美酒で飾った。創立130周年を機に、千里山キャンパスに総
工費5億円をかけた野球専用グラウンド・KAISERS BASEBALL FIELDが完成。大学トップ
クラスの球場が誕生した。

外野が神宮球場でも使用実績のある人工芝になり、全天候型のブルペンも整備。グラ
ウンド整備に費やす時間が極端に減り、練習量が格段に増えた。

早瀬万豊監督(58=82年経済卒)が「これだけのグラウンドを造ってもらったからに
は成果が問われる。優勝しかない」と不退転の決意で臨んだリーグ戦。部員らの手で、
5度宙を舞った。

レジェンドの教えも浸透した。プロ野球・阪急(現オリックス)の元投手で、阪神の
1軍投手コーチなどを務めた山口高志さん(66=73年社会卒)がアドバイザリースタッ
フに就任。学生の指導で後方支援した。スタンドから歓喜の瞬間を見守った山口さんは
「久々に気持ちのいい大学の学歌が歌えました」と目を細めていた。

明治神宮野球大会(11月11日開幕)出場をかけ、トーナメントで関西地区第1・第2
代表を決定する29日の関西地区大学野球選手権初戦で大商大と対戦する。広島東洋カー
プのように神っている関大が、2年ぶりの聖地を目指す。

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