関西大学の2023年度一般入試(2月実施分)、共通テスト入試(併用・前期)の志願者数が確定した。13学部で7万6385人で、前年比1048人減(前年比98.6%)だった。2月1日から行われる一般入試は5万5284人で前年比2162人減ったが、共通テスト利用入試は2万1101人で同1114人増えた。
6学部で志願者が増えた。総合情報学部が前年比115.6%(+736 人)、社会学部が同108.7%(+629人)、化学生命工学部は同108.3%(+386人)と高い伸びを見せた。
一方、政策創造学部が前年比76.8%(-1027人)、外国語学部が同85.5%(-356人)、人間健康学部が同89.9%(-418人)と大幅減。7学部で志願者が減った。
旺文社教育情報センターの推計では現役生、浪人生を合わせた全体の大学志願者数は、前年から約2%減少の62万4000人になる見込み。私大の系統別では、文理融合の情報系学部の人気が高まっている。
関西大学入試センターの伊藤博介所長は「総合情報学部は2教科型入試や、データサイエンスの教育プログラムが志願者増の要因となった。コロナ禍やエネルギー危機などで、安心・安全を学ぶ社会安全学部の志願者増につながったのではないか」とした。大阪府(+1.4%)や奈良県(+3.1%)の志願者が増えた反面、兵庫県(-8.2%)、和歌山県(-7.9%)からの志願者数は減った。
前田裕学長は、関大の志願者数について「ほぼ横ばい。文理融合の総合情報、理系学部で志願者数が増えている。社会全体の理系人材を増やさないといけないという社会的な状況が、受験生に影響を与えているのでは」と分析した。
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