関西大学千里山キャンパス中央体育館での卒業式典が3年ぶりに復活した

関西大学の2021年度卒業式が19日、千里山キャンパスなど各キャンパスごとに行われ、13学部6335人が新たな門出を迎えた。コロナ禍で19、20年度と2年連続で中止されていた千里山キャンパス中央体育館での対面での卒業式典が、3年ぶりに復活。雨に見舞われたがスーツ、はかま姿の卒業生が午前、午後の2部に分かれ出席した。

【写真】2年前は卒業式中止で学長の〝記念撮影用〟フリー素材緊急配布

中央体育館は、式典中ずっと騒がしかった。以前のような関西大学の卒業式風景が、徐々に戻ってきた。サークルの〝お見送り〟は禁止のまま。学内に入構できる保護者は卒業生1人につき1人までとされたが、千里山キャンパス正門の「関西大学」と刻まれた門標には卒業写真を撮ろうとする学生・保護者が殺到。ユニバ並みの長蛇の列ができた。

3年ぶりに対面での卒業式典が復活した=3月19日、関西大学千里山キャンパス

式辞で、前田裕学長(ゆたか、65)は「コロナ禍の影響で、大学生活を思うように過ごすことができたとは言い難い2年間ではなかったでしょうか」と問いかけながらも、式典開催にこぎつけたことに「皆さんと共に乗り越えてこられたことは、私たちの誇りです。これからも困難に立ち向かう皆さんであってください」と卒業生をねぎらった。

卒業式の式典開催について、前田学長は当初、新型コロナウイルスのオミクロン株が拡大した第6波で「対面での開催は難しい」との見解を示していた。大学は2月中をリミットに判断を迫られたが、大阪府でコロナ感染者が減少し始めたことを受け、式の短縮や学歌斉唱を取りやめるなど、感染防止対策を徹底した上での対面開催を決断した。

前田学長は「コロナの状況が厳しいのでできるかな…と思っていたが、集まって式やセレモニーをするのは一生に一度のこと」と、対面開催への思いを語った。3年前までは高槻、高槻ミューズ、堺キャンパスの卒業生も中央体育館で式典に出席していたが、各キャンパスと映像をつなぐ方式に変わった。

法学部を卒業する森川真有さんは「同じゼミだけだったら会える人も少なくなっちゃうとと思うので、せっかくの卒業なんで大人数で迎えることがすごくうれしい」と、式典復活を歓迎した。コロナ禍にほんろうされた学生生活を振り返り「大学生活の後半2年間、あまり楽しめなかったので、学生もっとやりたいです。まだ働きたくないです」と名残惜しそうだった。

【関連記事】

前田学長、卒業式の送辞でジャルジャル・福徳さんにツッコんだエピ披露

【写真】卒業式中止で関西大学千里山キャンパス正門に異例の看板

なぜ?関大前通りに2つの「王将」が立ち並ぶ理由

元阪神岩田稔さんが関大でトークショー「僕も社会人0年生」

関大前の焼肉店「レーサーズ」バイトからプロ野球選手が!広島ドラ2・森翔平投手

返事を書く