プロ野球・阪神タイガースの投手で、今季限りで現役を引退した岩田稔さん(38=06年経済卒)が8日、関西大学千里山キャンパスのBIG100ホールで「逆境を乗り越える力」をテーマにしたトークショーに出演。会場には猛虎愛あふれる関大生ら600人が集まった。
【写真】レジェンド集結!関大野球部100周年式典に出席する岩田稔さんと山口高志さん
岩田さんと同じ関西大学体育会野球部出身で、元読売テレビのジャーナリスト・春川正明客員教授(60=85年社会卒)を相手に、約1時間心境を語った。トークショーの第2部では、オリックスドラフト2位の野口智哉さん(人間健康4)がプロに挑む決意を表明。規約上の問題から、岩田さんと野口さんは同時に出演できなかった。

現役を引退したばかりで2022年から野球解説者になる岩田さんは、関大生へのメッセージを問われ「僕もまだ社会人0年生なので」と、同じ立場だと強調。「社会の荒波にのまれても、なんでもできると思って一緒に頑張っていきましょう」と熱いエールを送った。

会場には、阪神のレプリカユニホームを着用した関大生も。関大猛虎サークルの早水美月さん(システム理工3)は「我ら関大の誇り」「岩田選手16年間ありがとう」と書かれたボードを掲げた。質問コーナーで指名され、岩田さんとの会話も実現。サークルのPRも成功し「阪神を応援するサークルがないと思って1回生の時に作った。めっちゃ緊張したけどうれしかった」と感激していた。
岩田さんは経済学部4回生だった2006年1月11日、トリノ五輪に出場する高橋大輔さん(35=08年文卒)の壮行会に織田信成さん(34=15年文院修了)とともに参加。久々すぎるほどのBIG100ホール凱旋となった。ステージ上から見る風景は15年前と同じだったとしたが「関大生の目がまあ、キラキラしていた。いい目をしていた」と後輩たちに目を細めていた。

関西大学については「帰って来たくなる大学です」と母校愛をにじませる。10月26日に甲子園球場で行われた引退セレモニーで、関わる人を〝ビッグファミリー〟と表現した岩田さん。今後については、同じ1型糖尿病患者への支援とともに「何か大きなことをやるので、楽しみにしておいてください。みなさんに助けてもらうことになる。関大はもちろんビッグファミリー」と、新たな夢を語った。
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