「フィギュアスケート・グランプリシリーズ第4戦・NHK杯」(12日開幕、国立代々木競技場第1体育館)
アイスダンスで2022年2月の北京五輪出場を目指す関西大学KFSCの村元哉中(かな、28=16年人間健康卒)、高橋大輔(35=08年文卒)組が11日、前日練習に臨んだ。村元さんは「自信を持てる練習ができたので、このNHK杯で自分たちがやってきたことを披露したい」と力強く話した。以下、リモート会見での〝かなだい〟カップルとの一問一答。
【写真】NHK杯の表彰式で、優しい表情で村元さんにメダルをかける高橋大輔さん
―今季の課題を教えてください
村元「基本すべて強化してきたって言えるくらい。リフトのレベルもそうですし、スケーティングスキルだったり。これっていう課題はなく、すべてを強化してきた…NHK杯に向けて強化してきたので。一番集中的に練習してきたのはスケーティングクオリティ。自信を持って滑れるように練習してきました」
高橋「基本的に哉中ちゃんが言った通りなんですけど、スケーティングスキル。テクニカルの強化っていうのは必要だったので具体的に重点的にやってきたっていうのと、プラスアルファで先シーズンはテクニックのことで頭がいっぱいで、パフォーマンスという部分にまでいかなかった。技術力も向上してきたので、パフォーマンスという部分に力を加えて練習してきた」
―この1年間で成長が実感できた部分はありますか
村元「ちょっとしたミスがあってもすぐに修正できたり、リフト中でもバランスを崩してもちゃんと最後まで終わらせれる。何かミスがあっても、あんまり焦らず動じず、落ち着ける」
高橋「そうですね。そういったところとリフトの安定感だったりとかだいぶ先シーズンより変わってきましたし。スケーティング…滑る距離感だったりとか、ポジショニングのユニゾンだったりとか、挙げればたくさん成長してきたとは思いますけど、やっぱりまだまだ」
―NHK杯への意気込み、目標を教えてください
村元「NHK杯は初めて、海外で滑ってきたチームと最初に戦うことになるので緊張感はあるんですけど。それ以上に練習がいい状態で積み上げられて、自信を持てる練習ができたので、このNHK杯で自信を持って、自分たちがやってきたことをみなさんに披露したいなと思っている」
高橋「僕にとっては海外遠征から初めて、公式戦を試合で、アイスダンスでやらせてもらうので、正直不安な部分は大きかったんですけど、きょう初めて公式練習もやって、雰囲気も少しずつつかめて…最初の方は緊張したんですけれど、練習してきたことを十分に出して。目標っていうか、試合っていうものを楽しんで。この経験っていうのを楽しんでできたらいいなと思っています」
―小松原組とは3連戦になる
村元「そこはあまり考えてないというか、自分たちの演技というか、どう自信を持って魅せるかということに集中しているので、他の組に集中しないようには一応している」
高橋「僕たちはどっちにしても、毎回試合で100%の演技をしていかないと結果的には出てこない。自分たちの練習してきた演技を見せられるか…。NHK杯でいい演技ができれば次ワルシャワ、次全日本とひとつひとつ繋がるように。スタートできればと思っています」
―米国での点数(9月のフロリダでの競技会)はどう受け止めますか?ISU公認の試合で、目標にするラインは?
村元「正直、こないだのフロリダでのローカル試合は正直高いなっていう。そんなに国際試合は甘くないっていうのは正直なところ。それでも、それくらいジャッジの方も演技を見て、良かったという印象があったからこそ高い点数をいただけたと思っている。それを自信に変えて。国際試合ではそこまで高い点数は出ないとわかっているんですけど、少しでも近づけるように。国際大会のジャッジの方にもいいスコア、いい評価をもらえるように頑張りたいなと思います」
―リズムダンスはかなり個性的(新プログラムの「Soran Bushi&Koto」)。経緯や理由を教えてください
村元「今シーズンのリズムダンスの課題がミッドナイトブルースとヒップホップっていう、アーバンストリートダンスっていう課題が出たなかで、やはり他のチームとかぶらない、目立つようにするかって点になる。他のチームはできない日本の和のプログラムができれば…日本チームだからこそできるプログラムができたら面白いっていう発想から始まって。マリーナ(ズエワ)コーチといろいろ相談して『和のプログラムはいいんじゃないか』って話になって、いろいろ話していた中でソーラン節、後半の琴を見つけた。結果的にすごくユニークなプログラムに仕上がったかなと思っています」
―高橋選手の手応えは
高橋「手応えは今回、NHK杯で改めてお客様、国際ジャッジの前で滑って、感じられたらいいのかなと思っています。出来としてもすごく面白いものができたと思いますし、まだまだパフォーマンス的な部分でまだまだできる部分がある、成長する部分があると思うんですけど、すごくユニークなプログラムには仕上がったので、これで自信を持ってというか…自信をつけて、みなさんの前で表現できたらいいなと思っています」
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