平昌五輪に出場するフィギュアスケート女子の宮原知子さん(さとこ、19=文2)が8日、大阪市内で開かれた大阪府スケート連盟主催の壮行会に、スピードスケート・ショートトラック男子五輪代表の渡邊啓太さん(25)とともに出席。「夢の舞台に立てることを、夢のように思っています。あの色(金)のメダルが欲しいですけど、とにかく自分のやることをやるという感じ。自分の力で手にしたい」と五輪での活躍を誓った。

金メダル級の艶やかさだった。京都市で行われた成人式後、大阪府スケート連盟が主催した壮行会に駆けつけた宮原さんは、赤い振り袖姿。47歳の母・裕子(やすこ)さんのお下がりだという。感嘆の声を上げる150人の関係者をよそに「着物を着るのは初めて。どうしても着て欲しいと言われた。ワクワクしていたが、思った以上に暑い…」と周囲を笑わせた。

左股関節の疲労骨折を乗り越え、昨年12月のフィギュア全日本選手権を4連覇。五輪切符を手に入れた。休養に充てたお正月は、リハビリ中にケガの回復祈願を行った京都市の白峯神宮、護王神社、晴明神社にお礼参り。おみくじは末吉だったが「“やることをやれば大丈夫”と、いいことが書いていました」と、スポーツや足腰の神様も宮原さんを後押しする。

成人を迎える今年の抱負を「挑」と、漢字一文字で表した。1カ月後に迫った夢舞台。「新しい気持ちでやっていきたい。ケガをしている間は、五輪に行きたいという気持ちでやってきた。目標が達成できて、本番でやるぞという気持ち。特別な1年、悔いのないように。自分のペースで演技をしたい」と、赤い振り袖が情熱の炎に変わる。【写真・壮行会に出席した宮原知子さん(右)と渡邊啓太さん=撮影・山本朝子】

フィギュア四大陸選手権(24日開幕・台北)を前に、関大リンクで練習を重ねる。「やっぱりジャンプの確率と回転速度が点数に響いてくる。五輪へはやれることをやって臨みたい。細かい調整をしながら、練習を何度も通すことをやっていきたい」と調整に余念がない。千里山キャンパスでも壮行会が行われる予定で、関大生の声援を背に決戦の地へ向かう。【山本朝子】

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