ー宮原選手のことについて教えて下さい

「体調が悪いので、夏バテも含めて、ちょっと熱が高いのと、胃腸の方の働きも悪い。ご両親はお医者さんなので…安静にしている。もともと体調が…体力がまだ戻っていない。大ごとではない。慎重に、今週はお休みということにしました。疲労骨折の方はほとんど完治と言われている」

ーアイスショーでの捻挫は

「ちょっと捻挫はしましたけど、大したことではないです。いま体調が悪いので…」

ー本田真凜選手がショートプログラム(SP)を新しくした狙いは

「まだ決めてはいないんですけど。今シーズンはタンゴをやっていたんですが、ここ最近になって〝もうちょっと違う曲もしてみたい〟と。彼女は芸術家なので、いろいろ発想が変わるので…。私はかねてから大好きな曲があって、真凜にこの曲よく聴いているよと聴かせたら〝これで振り付けをしてみたい〟と。これも作ってみようということで、まだ選択中なんですけど。今度、米国のUSオープンに行った帰りにデトロイトで振り付けして帰ってくることにしました。マリーナ(ズエワ)さんにお願いしようかと」

ーどういった曲なのですか

「神様のプレゼントがもらえるような曲。私も好きでよく聴いている曲で(真凜が)私もこれで滑ってみたいというので…美しい神様からのメッセージの曲です」【写真・本田真凜さん(左)を指導する関西大学アイススケート部の濱田美栄コーチ】

ー新しい挑戦をしようと思った理由は

「その曲を聴いてそう思ったと。彼女はすごく気持ちだけなんで…。何かの振り付けを身につけるのに時間はかからないので。気に入ったらパッとできるし、気にいらなかったらできないし。本人がどうしても滑ってみたいというのがあって、いいのができるんじゃないかと。真凜にぴったり。タンゴは悪くないのですが、曲調がきざんでいく曲なので。流れのある滑りというのが彼女の良さなので、いいところがでるかと思っています」

ー真凜さんの課題は

「同じことをするということ。繰り返しができるかということです。微妙にプログラムも気分で変わってくるので、確率を上げるために。同じ動き、ジャンプもタイミングや同じアプローチでしないと確率が上がってこないので。気分で変わっていくのをやめるということです。なんでもできるけど、確実に同じところまではもってこれないので。反復練習がもっとも苦手。その日になってみないとわからない。コンスタントな練習ができるというのが課題です」

ーシーズン直前にSPを変えるのは異例

「時間がかからないし、気分さえ乗ればできるので。あれ滑りたいなと思って、消化不良のまま出すとかえって悪影響だと思う。1週間あればできると思うので、あんまりそれは気にしていない。同じプログラムで、シーズン途中で飽きてくる時があるので、もうひとつあった方がかえっていいのかなと思う」

ーシニアデビューを迎える

「気分だけなんで。あの人の場合。向こうに行って、演技前に立った時に気分良かったらやるんじゃないですか。本当に読めないんです。正直能力もあるし華もあるし、シニアはシーズンを通し試合数が多くなって、集中力を切らさないことが大事。気持ちの問題と思います。とりこぼしが多く、試合ごとに幅があるので…。本人も課題は集中力だと言ってました。それが一番大事じゃないかと思っています」

ー真凜さんにシニアの意識は

「あんまり私は感じない…(笑)。どうなんでしょう?いい加減なところがあの子のいいところ。なんか型にはまらないので、まぁ、難しいですね。バレエ的な要素の練習をしなくてもできる子なんだけど、バレエを習い始めました。3カ月もてば…まぁ様子を見ています」【8月30日、関西大学たかつきアイスアリーナにて】

1コメント

  1. 本田真凛ちゃんが、どんなに芸術家で、才能があっても、練習をしないで「技」が磨かれる筈がありません。
    オリンピックに出ると言うなら、出られない人の分まで真面目に練習しないと、何となく、スポンサーの後押しで通っていくなど、最悪のことです。
    スピン、開脚、など、14歳の頃と変わっていません。イナバウワーにしても、上体は関係ないとはいえ、荒川さんのように美しいモノになるように、もっと練習すべきです。すべての技がジュニアとしては良かったけれど、シニアの世界では洗練されていません。そんなに甘くないと思いますが?
    濱田コーチは甘やかしすぎでは?
    せっかく才能のある子なので、若いうちに(熱いうちに)打つべきではないかと思います。
    TVで「4回転をやる」と言ってましたが、あれは「隠し球」で、オリンピック直前に出してくるんですかね。

    どんなスポーツでも、生まれつきの才能だけでやれる人はいません。「努力の積み重ね」という隠れた努力があるべきですね。

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