関西大学化学生命工学部の河原秀久教授(54)が、独自で研究・開発した氷結晶制御技術(Ice crystal Control Technology=通称・アイコンテック)の実用化に向けたベンチャー企業2社を設立することが分かった。

氷結晶制御技術は、河原教授が開発・量産化に成功した不凍タンパク質や不凍多糖、過冷却促進物質を用いた「凍らせない冷凍技術」。河原教授はカイワレ大根やエノキダケから、不凍タンパク質や不凍多糖を発見。冷凍・解凍後も風味や食感を損なわない効果があり、冷凍食品やお菓子など約100品目に採用されている。

今月中にも2社を立ち上げる河原教授は、氷結晶制御技術を生鮮野菜・果物の長距離輸送や道路の凍結防止、臓器の保存液などの分野で実用化を推進する。2社ともCTO(最高技術責任者)に就任予定で、本社もしくは研究室を、9月にオープンした関西大学千里山キャンパスのイノベーション創生センターに置く。

明石家さんま司会のフジテレビ「ホンマでっか!?TV」などにも出演。昨年の統一学園祭では芸能人枠で招聘され「河原教授が来るってほんまでっか?〜冷凍技術への挑戦〜」と題した講演会も行われた。【写真・氷結晶制御技術の実用化に向けたベンチャー企業2社を設立する河原秀久教授】

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