祖一真哉さん

英国の世界的シンガー・ソングライター、エド・シーランが2021年10月29日にリリースした最新アルバム「=(イコールズ)」に収録されている新曲「Overpass Graffiti/オーヴァーパス・グラフィティ」のミュージックビデオ(MV)に、関西大学の卒業生が日本語歌詞、編曲を手がけた「Shape of You」の日本語カバーバージョンが採用されていることが分かった。

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「Shape of You」は、2017年にリリースされたエド・シーランの大ヒット曲。2020年に社会学部を卒業した祖一真哉さん(24)が所属する音楽プロデューサーチーム・Invis!ble Catsが編曲し日本語の歌詞をつけ、歌手のMARINAさんに提供した。

MARINAさんはいわゆる「歌ってみた」的に、日本語カバーの「Shape of You」を自身のYouTubeで発表していた。世界中のあらゆる人がカバーを発表するなか、祖一さんらが手がけた楽曲がエド・シーランの目にとまり、MVのエンディングで使用されている。

MVは、エド・シーランがさまざまな場所に旅に出るロード・ムービー。旅の最後でエド・シーランがおすもうさんとばったり出会い「どこに行くの?」「一緒に行っていい?」などと日本語で会話し、再び旅に出るラスト。MARINAさんの曲が、最後に流れる。

Invis!ble Catsの一員で、3人組ラッパーグループ・HEISEI BOYSのメンバー・Bob Doggとしても活躍する祖一さんは、エド・シーラン側からのオファーに「絶対だまされていると思って、MVの実物を見るまで信じなかった」と振り返る。

MARINAさん

歌い手のMARINAさんも「最初は、これは嘘だ。騙されてる。何かのドッキリ?と思いました(笑)。ただ、世界への活動が夢と語ってきていたので、自分の楽曲がエド・シーランさんを通して、全世界へ届けることができるのが本当に幸せで感謝感激です!」とコメントした。

祖一さんは関大生時代、社会学部祭典実行委員会やサッカーサークルのFC SOCIOに所属。学生のころから続けている音楽活動も、サラリーマンとして勤めるかたわら続けている。

「関大生の頃から続けているけど、なかなか伸びなかった。音楽にほれたからにはと思い、身を粉にして続けていたら報われた。打ち込めることがあるのは素敵なこと。学生には、世界進出できるよと伝えたい」と話す。

快挙を恩師の社会学部・片桐新自教授に報告したが、片桐教授はエド・シーランを知らなかったようで、反応は薄かった。MARINAさんがYouTubeで発表した日本語カバーは、再生数が12万回を突破。Invis!ble Catsに新たな仕事のオファーが舞い込んでいるようで、恩師が驚く日も近い…だろう。

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