関西大学千里山キャンパス

関西大学は11月30日、60代の男性教授が2020年に発表した論文1編について、盗用を認定したと発表した。教授が審査した大学院生の修士論文から〝コピペ〟。7割で表現が同一だった。

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男性教授の氏名や学部、論文の内容について、大学は「大学院生の特定につながり、就職活動をしているゼミ生もいる。周囲の学生を巻き込むおそれがある」として公表しなかった。担当する授業も、通常通り行っているという。

2021年3月、大学に匿名で盗用の告発があり、学内外の有識者、弁護士でなる調査委員会が聞き取り調査などを続けていた。男性教授は論文作成の段階では大学院生との共同研究の成果としていたが、最終段階で故意に消していた。

男性教授は、大学院生に口頭で許可を得たとし「大学院生の修士論文が非常に良い論文だったが、大学院生が自身の名前で論文を発表する意向がないということだったので、自分の単著として公表し形に残したかった」としている。

調査委員会は「学生の修士論文の大部分をそのまま流用したもの。修士論文は他者の目に触れる機会がほとんどなく、流用した場合にも発見されにくい。行為自体の悪質性を軽視することはできない」と厳しく指摘。男性教授からは不服申し立てがあったが、再調査は行わないと判断した。

関西大学は男性教授に対し、職員懲戒規定に基づき停職や懲戒解雇なども含めた処分を理事会で決める。

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