関西大学は9月30日までに、コロナ禍で現在オンラインで実施されている秋学期の授業を10月12日から対面授業で実施する方針を決め、同日学生へ周知した。
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秋学期の授業は9月21日に始まったが、9月1日に10月11日までのオンラインでの実施を早々と発表していた。大阪府からの要請とともに緊急事態宣言が発出中で、前田裕(ゆたか)学長(65)は「大学の授業としては対面として再開したいと思っておりますが、状況を見守りながら、大阪府の大学に対する要請の重みを考えながら10月12日以降の方針を考えていきたい」としていた。
緊急事態宣言が9月30日で解除され、大阪府も感染防止対策の徹底を条件に対面授業の実施を容認。大学は対策本部会議を開き、対面授業の実施を決めた。大規模授業など、シラバスの授業種別で「オンデマンド配信型」と記されている科目については、オンラインを継続する。
大学拠点接種で、新型コロナウイルスワクチンを接種した関大生は56.8%の1万6826人だった。政府は新型コロナワクチン接種が行き渡る11月ごろをめどに、緊急事態宣言下でもワクチン2回接種済や陰性証明を条件に対面授業や部活動、課外活動を原則可能とするなどの行動制限の緩和を目指している。
前田学長は個人的な見解として、大学がワクチン接種・未接種で学生の扱いを変えることに否定的な見解を示した。「関西大学に所属されている皆様には、同じように関西大学での活動をしていただきたいと思っている。ワクチン接種をしているから、していないからということで、何か著しく行動に制限が加わるということは最大限ないよう配慮していきたい」と強調した。
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