関西大学と、関大生の保護者会・関西大学教育後援会、関西大学生協などが、コロナ禍の関大生を食で応援する企画を次々と打ち出した。
関西大学は昨年12月21日、千里山キャンパスなどで、レトルトカレーや年越しそば、鏡餅などが詰め込まれた「年末年始食パック」を、関大生500人に配布した。
【写真】なんと7.2キロ!関大生協からの「食の支援」はまるで福袋
お昼休みには芝井敬司理事長(64)、前田裕(ゆたか)学長(64)が、メッセージカードを添え学生に物品を手渡しした。コロナ禍で帰省できないなど、生活に困っている学生への支援と物品提供を教育後援会元役員が申し出たことで実現。関大生2000人から応募があったという。
前田学長から、クリスマスプレゼント代わりに受け取った阿式(あしき)奏亮さん(法2)は「頑張ってねと声をかけられた。カレーがいいなと思った」としながらも、長引くコロナ禍に「帰省したい。けっこう、精神的にきているので…」と、苦しい胸の内を明かした。
岡元あずみさん(商1)は「入学前は普通のキャンパスライフを想像していた。バイトも両親から止められてしまい、なかなかできなかった」と戸惑う。芝井理事長から就職決定を祝ってもらったという村本佑哉さん(商4)も「スタバでバイトをしているが、2カ月くらい店舗が閉まり収入が減った」と訴えた。
前田学長は「保護者や大学が、いつも学生のことを気にして見守っているということを伝えることが狙い。学生と話をするなかで、帰省できる人とどうしても帰省できない人がいると感じた」と、関大生の心情をおもんぱかった。
教職員の有志とともに〝年越しパック〟を実現させた関西大学教育後援会の吹田康雄会長(58)は「特に1年生は学生生活で思うように動くことができず、悔しい思いをしたと思う。学生たちが無事に年越しをし、コロナが吹っ飛ぶような気持ちになって明るい2021年になったら」と話す。
教育後援会は新入生の交流サイト「触れずにフレンズ」開設や、100円夕食など矢継ぎ早にコロナ禍での支援策を打ち出してきた。越年支援は第3弾になるが、吹田会長は「第4弾の企画なんかしなくてもいいような世の中になればそれが一番いい」と、コロナ禍の収束に期待を寄せた。
【関連記事】
第9代ミスター関大はフォロワー数40万人強の超人気ティックトッカー