右耳にピアスを2つ開けた宮原知子さん(撮影・梅本歩佳)

宮原知子さん(20=文2)が、ピアスを開けた理由を語った。フィギュアスケートのグランプリシリーズ初戦となったスケートアメリカで優勝。表彰台でスポットライトを浴び、メダルと耳元はキラキラ輝いていた。昨シーズンの世界選手権から帰国した次の日に「もう今日しかない」と思い決断。しかも右耳だけ2つ…のワケは?【小野桃子】

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決意が耳に表れた。「今シーズンは特に、オリンピックが終わっていったんリセットのシーズン。ゼロからのスタートだと思っているので、いろんな新しいことにチャレンジしたい。日常生活から、やってみようかなと思うことはどんどんやってみようかと思う。ここからチャレンジが始まってます」。照れながらピアスを指差した〝ここから〟の部分に、宮原さんは力を込めた。

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大学入学直後の1回生のころ、ピアスデビューを果たそうとした。その後、ケガやリハビリにも苦しみ「オリンピック前だったというのもあって、そういう気持ちにもなれず…」とタイミングを逃してしまった。ミラノでの世界選手権から帰国翌日の3月28日、思い切って開けたという。

20歳の誕生日はワインに挑戦したものの、飲んでいる姿が似合わないと周囲から不評だった。両耳にピアス…しかも右耳は2つ。2段跳びで駆け上がった大人の階段に、友人たちはビックリした。「みんなに言われます。バレエの先生が片方2つ開けてて、かわいいなと思ってちょっとあこがれていたので、開けちゃいました」と、大胆な〝おとなチャレンジ〟を振り返る。

今季のショートプログラム(SP)は、パトリシア・カースの「小雀に捧げる曲」。今までにない、難しいプログラムだと宮原さんは話す。シャンソンの女王エディット・ピアフさんをイメージ。自分が1900年代の小洒落たムービースターで、曲が始まった瞬間にピンライトが当たっているような振り付けをしたという。

「自分がスターになった気持ちで滑るプログラムなので、そういうキラキラした感じを出したいです。日常ではあまりキラキラしてない…」と自虐ネタも織り交ぜる。2021年北京五輪へ、再出発のシーズン。ピアスにも見せた宮原さんのこだわりが、演技に華麗さを増していく。

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