関西大学出身のシンガー・ソングライター、アダチケンゴさん(32=07年経済卒)が15日、JR大阪駅に隣接するグランフロント大阪うめきた広場で1000人ストリートライブを行った。同広場で1000人規模のストリートライブが行われるのは、2013年10月17日のコブクロ以来。「集まるか不安だった。本当にやってよかった」と、偉業達成に声を弾ませた。

雲ひとつない青空に、アコースティックギターの音色が溶け込んだ。おそろいの黄色いシャツを着たファンが上下に揺れる。通行人や買い物客も足を止め、大きな輪が広がっていく。「口にしないと実現できない。音楽で目標がかなうってことを実証したい」。自らに課した高いハードルを、音楽の力で飛び越えて見せた。

うめきた広場ではオーディションを受け、ライセンスを取得したミュージシャンのストリートライブが連日、行われている。アダチさんもその一人。FM802が主催したコンテストで、うめきた広場で活動するミュージシャンのグランプリにも輝いた。「いろんなミュージシャンの勇気になる。有名にならないと意味がない」。そびえ立つグランフロントのビルに向かって奏でたメロディーに、戦友たちの思いを乗せる。

インディーズで1000人を集めることは、並大抵のことではない。アダチさんの挑戦を冷笑する向きもあった。「見返してやろうというよりも、必ず成功してみせるという思いが強くなった」と、不安や反発心がパワーに。ライブハウスや路上での公演で、地道すぎるほどに来場を呼びかけた。数え切れないほどの観客が、32歳の路上シンガーに共鳴した。【写真・グランフロント大阪うめきた広場での1000人ストリートライブを成功させたアダチケンゴさん】

関西大学統一学園祭で行われるKUロックフィーバーを04、06年に2度制覇。関西大学の音楽サークルBrooklyn304やgrooveに所属していた。商学部に通う妹が2人いる。今でも時折、千里山キャンパスでギターを奏でる。この日、新しいシングル「SOLUS」をリリース。12月15日には宝塚ベガ・ホールでのライブを控える。

最終目標は、1万人を集めての大阪城ホール単独公演だ。関西のライブハウスやホールを回って、新たな夢へステップを踏んでいく。「夢はすべてはかなわないかもしれないけれど、達成できることもある。やってみようと思うことがあれば、チャレンジして欲しい」と、後輩の関大生たちにもメッセージを送ったアダチさん。1000人ストリートの成功で、その言葉を証明した。

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