プロ野球セ・リーグの中日からドラフト1位指名され、背番号「21」を身につけることが決まった関西大学体育会野球部の金丸夢斗投手(文4)が17日、関西大学千里山キャンパスで開かれた大学主催の壮行会に出席。関大生400人が、プロの世界に挑む左腕にエールを送った。
金丸さんは、関大生を前に「ファンの皆さんに応援してもらえるような選手になって、今までは憧れていたプロ野球選手なんですけど、次は夢を与える側になる。そういった自覚をもって、来年から頑張っていきたい」と決意を語った。
卒業論文も完成した。10月24日のドラフト会議当日、ブームスポーツの取材に「第1章がもうすぐで終わるところ。まだまだこれからって感じ」としていた金丸さん。日本と韓国の野球の違いをテーマにした卒論は、約2万字にのぼる。「3日前ぐらいに書き終わりました。あとは提出するだけ。1月に入るとできないんで、12月までに終わらせないと」。2025年1月の入寮に向け、最大の難関をクリアした。

ゼミの吾妻重二(じゅうじ)文学部教授(68)からは「とても良い学生。礼儀正しいですし、非常に好感がもてるというのが第一印象。卒論も、信頼できる内容になっている」と太鼓判を押されたが、別の教授からは「超マイペースで、4回生の前期でやっと英語の履修を取り終えました」とバラされてしまった。
ドラフト会議直後には、LINEやインスタグラムに「数え切れないほどの連絡が来た」と振り返る。吉報を待った千里山キャンパスの会場前には、約2~30人の関大生の出待ちもいた。同キャンパスを歩いていても、男子学生から声をかけられることが多いという。
金丸さんは、中日の本拠地・バンテリンドームナゴヤでマウンドに上がる際の登場曲に、湘南乃風の「夢物語」を熱望した。自身の名前が入り、スイッチが入る曲だという。「ずっと試合前に聴いている。それにしようかなと思っている。自分はボ~ッっとしているタイプなんで、そんなに大きく変わったりはしないんですけど、いいかな」とした。
「関大での4年間は、自分の人生の中でも一番成長した4年間。技術はもちろんですけど、人間性といった部分も成長をたくさんした。この4年間で学んだことをそのまま活かしたい」。4年間の思いを胸に、プロでの夢物語がいよいよスタートする。【小野桃子】
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