関西大学応援団の100周年記念祭で指揮を執る団長の鈴木れな穂さん

関西大学応援団の「創設100周年記念祭」が9月10日、大阪市のグランキューブ大阪で開催され、2000人が集まった。関西大学が大学に昇格した1922年(大正11)に創設。10年ごとに記念祭を行っていたが、1世紀を走り抜き過去最大のものとなった。

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「応援団創設100年の佳節を慶祝し、その歴史と伝統を共に認識し次代へ継承する」ことを目的とした〝世紀の祭典〟。現役のリーダー部とバトン・チアリーダー部、吹奏楽部を合わせた165人の演舞演奏などが行われたほか、歴代のOB・OGが客席に多数集結した。

関西大学の前田裕学長(ゆたか、66)は「応援団の他者のために尽くす姿勢には、心打たれるものがある。利他主義が応援団の精神の中心にあること、それが100年続いていることを私たちは誇りに思います」と祝辞。来賓の落語家・桂文枝さん(79=商学部特別校友)は「後悔しています。応援団に入っておけばよかった…」と笑わせた後、自身の襲名披露パーティーで応援団が演舞したことに触れ「勇気と元気をいただいた。どれだけ多くの皆さんが力を得て、窮地に立たされた場面を乗り越えて来られたか。本当に、熱い応援のおかげ」と感謝した。

100代団長の鈴木れな穂さん(経済4)は2021年、数十年ぶりに行われた応援団長を選ぶ選挙で、女性として3人目の大役を担うことに。高3の夏、関西大学のオープンキャンパスで応援団の演舞を見てハートを打ち抜かれ、大学入学と同時に自らリーダー部の門をたたいた。「まさか4回生で、自分が団長なんて本当に思っていなかった。私自身も一生懸命出せるだけの声と、叩けるだけの音を出したので、やり切ってます!」と声を弾ませた。

2019年入学で、コロナ禍の2年間は応援はおろか、声を出すことすら制限された。今年4月1日の入学式で、鈴木団長は「私たち全員が、入学式の演舞演奏自体を行うことが初めて」と話し、大学の行事で再び応援ができる喜びを語っていた。2020年から準備された大舞台。団員が躍動する姿を見て、涙が止まらなかったという。

「すごくキラキラしていて。団長が泣いてはいけないなと…。本当にいろんな感情があふれていました。応援する側なのに、たくさんの方々に応援していただける団体。感謝の気持ちは伝えたかった。その思いは伝わったと思う」と、胸に秘めていた感情を爆発させた。

100周年記念祭が応援団の〝総まとめ〟ではなく、次の100年へ向けての新たなスタートだと強調する。「あくまで通過点。150年、200年と応援団は続いていく。関西大学は、日本一の応援団」と、次世代にバトンを渡す。就職も決まり、卒業を間近にした鈴木団長だが「野球やアメフトも大きい大会に連れて行ってあげたい。行事では多くの人に感動、勇気を与え、笑顔にしたい」。節目のイベントは終わっても、関大生への全力エールは止めない。

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