村元哉中さん(左)にメダルをかける高橋大輔さん(写真:アフロ/JSF)

「フィギュアスケートGPシリーズ最終戦・NHK杯」(28日、大阪府東和薬品ラクタブドーム) 

アイスダンスのフリーダンスが行われ、関西大学KFSCの村元哉中(かな、27=16年人間健康卒)、高橋大輔(34=08年文卒)組は93.10点、リズムダンスとの合計157.25点で3 組中3位に終わった。男子は木科雄登さん(19=社会安全1)が7位、三宅星南さん(18=総合情報1)が9位だった。 

【写真】村元さんと息ぴったり!コミカルな動きも!笑顔も!見せた新境地

前日とは打って変わって悔しげな表情が浮かんだ。 

リズムダンス後の会見では「デビュー戦にしては上出来だった」と笑顔を見せた2人だったが、この日は高橋さんがツイズル(多回転の片足ターン)で転倒しかけるなど細かいミスがあった。 

高橋さんはアイスダンスに転向後初の公式戦ということもあり「きょう、会場に入ってからのツイズルが不安定でちょっと考えすぎてしまった。普段の練習ではあそこまでの失敗はしないので、これが試合なのかなとか、緊張感なのかなって…。メンタルコントロールをちゃんとしていかないといけないというのも課題になりました」と試合直後の心境を振り返る。 

それでも、アイスダンス初戦ながら最高難度といわれるリフトを華麗に披露。そして息の合ったステップでは、高橋さんの称号「世界一のステップ」の実力が惜しみなく光る。 

村元さんも、繊細かつ豊かな表現力でクラシックバレエの「ラ・バヤデール」の幻想的な世界観を演じ切り、会場内外から見守る大勢のファンを魅了した。 

デビュー戦を終えた安心感や、今後への強いモチベーションなど、さまざまな思いが交錯したという。高橋さんは「本当、いろんな気持ちをこのNHK杯では感じることができた。そういった意味でいいスタートが切れたと思います」と、まっすぐ前を向いた。 

次は全日本選手権(12月25~27日、長野ビッグハット)、そして北京五輪への道のりが待っている。村元さんは「チームとしてはまだ始まったばかりなのでどういうチームになるんだろうっていうワクワク感があります。マリナ(・ズエワ)コーチ含めみんなが、新しい風を起こせる、世界で戦えると言ってくれてるので、その言葉を信じて練習あるのみです」と力強く話す。 

高橋さんも「全日本選手権まであと3週間ですけど、焦る気持ちを抑えて着実に練習していけば全日本に繋がって行くと思うので、その先の北京五輪に向けていけると信じて頑張っていきます」とうなづいた。 

SNS上では、演技以外でも仲の良さそうな2人の姿にほっこりするファンも多い。アイスダンスでは先輩にあたる村元さんがときおり高橋さんをリードするような動きを見せたり、表彰式で互いの首に笑顔でメダルを掛け合ったりするなどパートナーとしての相性は抜群だ。 

関西大学KFSC所属の仲良しカップルは、アイスダンス界に新たな風を吹き入れていくに違いない。【村岡すみれ】 

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