本田太一さん
オンライン会見に臨む本田太一さん

「フィギュアスケート・近畿選手権」(3、4日・大阪府立臨海スポーツセンター)

全日本選手権(12月23~27日、長野ビッグハット)の予選会を兼ねて3日に男子SP、4日に男子フリーが行われ、今季限りで引退する本田太一さん(22=経済4)はSP66・34点、フリー・114・24点の合計180・58点で5位。2位の須本光希さん(19=政策創造2)、9位の市橋翔哉さん(22=社会安全4)とともに、すでに次の西日本選手権(10月29~11月1日、京都アクアリーナ)への出場を決めている。

【写真】関西大学の入学式…いちばん前に須本光希さん見っけ!

高校生の頃から、引退する時はこの曲に決めていた。3日の男子SP。無観客の会場に「Ancient Lands」が響き渡った。02年ソルトレイク五輪で、金メダルに輝いたアレクセイ・ヤグディンさんがエキシビションで使用した曲。あこがれの選手だという。「彼のような強い、男らしい滑りを目指してきた」と胸を張った。

昨年の全日本選手権後に、今季限りで引退する意向を示した。スケートとは別世界の企業を目指していた、就職活動も終えた。迎えた決意のラストシーズン。コロナ禍で試合は減ったが「残念だけどしゃあない、という気持ち。それほどネガティブな気持ちはない。いつもより1試合1試合、大切にしていく」と悲愴(ひそう)感は見せなかった。

フリーの曲は迷いに迷った。いちばん好きな映画だという「ショーシャンクの空に」の終幕部分を選択。SPとともに、振り付けを吉野晃平さん(26=17年総合情報卒)に依頼した。「ずっと見てくださっている。関西の先輩方が引退する時に、吉野さんに振り付けしてもらっているのを見て、自分のも…と思った」。現役生活のエンドロールに、ゆかりの人物を連ねた。

気心の知れた先輩との二人三脚。「自分の長所や短所を知ってくれているし、プログラムも笑いながら楽しく一緒に作っていけた」と声を弾ませた。フリーの演技終了後は、笑顔でガッツポーズ。悔いが残らないよう、完全燃焼する準備は整っている。

きょうだい4人で全日本選手権出場を目指しながらも、3日のジュニア女子フリーで涙にくれた本田紗来さん(13=関大中)には「誰もが通る道。しっかりまずはスケートを好きな気持ち、滑る楽しさを取り戻して」と声をかける。妹たちがこれからも頑張れるように…と気づかう太一さん。「最後の集大成として、しっかりした演技と練習の姿とか重ねていければ」と、優しいお兄ちゃんの顔も見せた。【村岡すみれ】

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