関西大学ひとり暮らし学生への5万円 どうすればもらえる?自宅生はなぜもらえない?

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関西大学の修学支援策

関西大学が4月30日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で関大生に影響が出ているとして、総額5億円にのぼる修学支援策を発表した。ひとり暮らしの関大生約7000人に生活費や家賃、オンライン授業の準備費用として一律5万円を支給。さらに給付・貸与奨学金制度の拡充を図るとしたが、5万円の給付対象から外れた自宅通学生や保護者からは「不公平」との声が続出し、大学は公式ウェブサイトなどで異例の釈明を行った。

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ひとり暮らしの関大生への5万円給付は、5月中旬ごろから始まる予定だ。関西大学への取材では、ひとり暮らし学生の口座などに5万円が自動的に振り込まれるわけではなく、大学への申請が必要。手続き方法の詳細が決まり次第、インフォメーションシステムなどで周知するとした。

関西大学は、給付対象となるひとり暮らしの学生を「父母・保護者と同居せず学生生活を送る学生」とした。住民票を実家から移していないひとり暮らし関大生は多いが「柔軟に対応したい。学生からの申告をもとに判断する。下宿の契約書などでも判断できるし、ギチギチには(判断)しない。給付は広くしたい」(広報課)と話した。オンライン授業で実家にとどまっている関大生やルームシェア、彼氏・彼女との同棲生活を送っている学生なども、親元を離れている生活実態さえあれば給付対象になる。

一方、自宅から通う関大生は給付の対象外に。関西大学には自宅生や保護者から「不公平」との意見がメールなどで多数寄せられ、公式ウェブサイトなどで異例の釈明を行った。ブームスポーツ編集局にも「コロナで生活が苦しいのは、自宅生も一緒。5万円給付の対象から外れるのはおかしい」などの意見が届いている。

ひとり暮らしの関大生だけに5万円を給付するのは「不公平」との声があることについて、関西大学広報課は「親元にいる自宅生に比べ、アルバイトの激減などで食べることや家賃にも困るひとり暮らしの学生をまずは支援しようと給付を決めた」と緊急措置であることを説明。今後の状況によっては、新たな修学支援策を打ち出すとしながらも「自宅生で家計が急変したり就学が困難になった場合は給付奨学金などを申請してほしい」と話すにとどめた。

総額5億円にのぼる修学支援策の原資について、関西大学は「検討中」と明言を避けた。13学部の学生数は約2万9000人で、5万円給付をすべての学生に広げると約15億円が必要となる。教職員や卒業生に寄付を募り在学生にも給付を広げる可能性もあるが、現時点では限られた財源の中で難しい状況だ。

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