WBC世界ライトフライ級王者V6防衛を果たした拳四朗選手(左)と父の寺地永BMBボクシングジム会長=エディオンアリーナ大阪(撮影・山本朝子)

「プロボクシング・WBC世界ライトフライ級王座戦12回戦」(7月12日・エディオンアリーナ大阪第1競技場)

関西大学初のプロボクシング世界王者・拳四朗(27=14年人間健康卒)が、挑戦者の同級1位、ジョナサン・タコニン(フィリピン)を4回1分、TKOで下して6度目の防衛を果たした。関大関係者の声援を受けながらの勝利に「やっぱいいっすね」と笑顔。関大生にもメッセージを送った。【山本朝子】

ファミレスで小学生に間違われたほど、表情にあどけなさが残る27歳。童顔の見た目とは裏腹に、KOシーンはエグかった。4回、タコニンの左をかわして右ストレートを顔面に打ち下ろす。相手が腰を落としたところに、追い打ちの左アッパーでダウンを奪った。

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レフェリーが試合を止め、プロデビューから無傷の16連勝を決めた。王者になって初の地元防衛戦。関大関係者30人を含む1000人の応援団を前に、強すぎる姿を見せた。腰には関西大学と書かれたトランクス。「もっとカッコいいと言われたいんで」と、テレビ観戦する関大生や卒業生の視線も意識した。

挑戦者の捨て身の圧力に、序盤は押された。3回にはバッティングで、タコニンが右目上から出血。減点1を取られ、焦りもあったが動じなかった。「プレッシャーも強かったですし、相手の距離感にビビったりもしてたんですけど、練習通りの出来」。計120ラウンドのスパーリングをこなした練習量と、鋼のメンタルがリングで光った。

具志堅用高さんが持つ世界王座連続防衛記録「13」の更新と、WBA同級スーパー王者・京口紘人選手との統一戦実現を見据える拳四朗。春学期試験や就活の大一番を迎える関大生には「緊張する時があるかもしれないけど、自分がやってきたことに自信を持ってやれば緊張もせえへんと思うし。自信をもって頑張って下さい!」と不安をKOする秘けつを惜しみなく伝えた。

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