芝井敬司学長(右)から記念の盾を受け取る佐藤信夫さん=関西大学千里山キャンパス

浅田真央さんや小塚崇彦さんらのコーチを務め、フィギュアスケートの世界殿堂入りした佐藤信夫さん(77=64年経済卒)が2月28日、関西大学千里山キャンパスに来学。社会的なスポーツ文化に貢献し、顕著な実績を残した個人や団体に贈られる「関西大学体育振興大島鎌吉(けんきち)スポーツ文化賞」を受賞した。

フィギュア界のレジェンドは、関大生時代に慣れ親しんだはずのキャンパスで道に迷っていた。「あまりに変わってしまって…。途中から(授賞式が行われる第1学舎まで)人に連れてきてもらいました」と照れくさそうに笑った。

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佐藤さんは60年(昭和35)のスコーバレー、64年(昭和39)のインスブルック冬季五輪に出場。全日本選手権を10連覇するなど、関大フィギュアの礎を築いた。

大学3回生だった63年(昭和38)に迎えたイタリアでの世界選手権。資金難にあえぐ日本スケート連盟が佐藤さんを派遣しないことを決めた際、関西大学が寄付金を募って出場できたと懐かしそうに振り返る。

注目度もレベルも、今とは比べものにならなかったという。「海外では3回転が主流の時代。知識もなく、海外の選手を8ミリフィルムで映しては研究して、はい上がってきた。そこから50年経って…感無量です」と、世界と互角以上に渡り合う宮原知子さんら後輩スケーターの活躍に目を細めた。

母校は、昔からフィギュアスケートに優しかったようだ。「スケートリンクを造って、一気に日本の中心になった。いろいろな競技がある中で、そのうえお金もかかるのに、学校が理解してくださった。本当に素晴らしいことです」と感謝の念を述べる。

現役の関大生を、いつまでも優しい目で見つめていた佐藤さん。「日本の大学の中でも、特に恵まれた環境。厳しいのもわかるけど、学業とスポーツを両立できるよう頑張ってほしい」と、名伯楽はアドバイスを送っていた。

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