ボルトや金具の落下があった関西大学たかつきアイスアリーナ=2018年5月12日撮影

関西大学は19日、あす20日も総合情報学部と社会安全学部で終日、授業を休講にすると発表した。2つの学部は、18日に発生した大阪府北部を震源とする地震で被害が大きかった高槻市にキャンパスがある。

千里山キャンパスと堺キャンパスの11学部については、20日の1限から授業を通常通り再開する。関西大学が災害で2日間以上休業するのは、阪神・淡路大震災が発生した1995年(平成7)1月17、18日以来。

高槻キャンパス、高槻ミューズキャンパスで20日も終日休講になった理由について、関西大学広報課では「キャンパスに水道は出ているのですが、濁っているので飲料水として使用できません。21日から授業を再開するとしていますが、状況を見て判断します」と話し、飲料水が確保できないことが理由とした。

18日の地震発生直後、高槻キャンパスの研究室にいた総合情報学部4回生の男子学生が壁に頭をぶつけ、頭部から出血。応急措置を受け帰宅したという。また、高槻ミューズキャンパスではエレベーターが緊急停止。乗っていた社会安全学部の男子学生2人が閉じ込められたが、午前11時40分ごろ救出された。

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千里山キャンパスでは、岩崎記念館の外壁が一部崩落するなどした。関西大学たかつきアイスアリーナでは、金具やボルトの落下があったものの大きな被害はなかったという。高槻キャンパス校舎内への立ち入り禁止に合わせ同リンクも閉鎖中で、授業再開とともに開放される予定だ。

関西大学は18日午前8時43分、公式ツイッターを通じて同日の1、2限休講を学生に告知。公式ウェブサイトなどで、19日までの全学部休講を発表した。地震発生前に登校し、電車の不通などで自宅へ帰れなくなった学生10人のため千里山キャンパスの東体育館などが開放された。

第2学舎にあるファミリーマート関西大学店によると、開店直前に起きた地震で商品の一部が床に落ちたという。時間を短縮して営業したが、多くの地域住民が飲料水を買っていったという。イノベーション創生センター内にあるスターバックスコーヒー関西大学千里山店は、午前10時に閉店した。

阪急関大前駅では北千里方面に向かう上り線の電車がホームで停止。関大前通りに面した踏切の遮断機が、18日夕方ごろまで降りたままになった。

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