おにぎりを広めタイ!関西大学経済学部4回生の花崎和真さん(23)が、タイ国際航空の学生アンバサダー(親善大使)に選ばれ、タイの首都・バンコクの日本料理店で自身が考案したおにぎりを販売した。【写真・大好きなおにぎりを頬張る花崎和真さん(撮影・山本朝子)】

同社は「若者が海外旅行を通じて様々な経験を積み、学ぶことをサポートしたい」という思いから、昨年学生アンバサダーを募集。100人を超える応募から、花崎さんら大学生6人を選んだ。6人はタイでのマニフェストを掲げ、同社から航空券などの援助を受け現地で実現へ動いた。

花崎さんは「タイでおにぎりに関する調査を実施した上で、オリジナルの具材を考案。日本料理店に提案する」という公約を掲げた。関大入学後、EXILEが実践していたおにぎりダイエットを真似し、朝昼晩とおにぎりを握っているうちにおにぎり愛が芽生えたという。

「全国の大学生の中で、いちばんおにぎり握ってるなぁ…って思って。日本のソウルフードはおにぎりなのに、世界では寿司って言ってて…それ違うよなって」。過去には、世界を一周しながらおにぎりを握っていたこともある。微笑みの国で、真のソウルフードを触れ回った。

バンコクでは、現地の人に市場調査を実施。調査結果をもとにしたガパオ(鳥挽肉のバジル炒め)おにぎりを考案し、日本料理店をアポなし訪問して売り込んだ。5軒目でようやく厨房を借りることができたが、試食した店長に「これでお金を取るんだったら、まあ食べない。これじゃ売れない」とダメ出しされた。

改良に改良を重ね、2個50バーツ(約150円)で売り出したガパオおにぎりは、予想以上のバカ売れ。マニフェストを達成した。学生アンバサダーに選ばれ、タイの人々の支持も得た花崎さんは「秘訣は顔ですね……ウソです。自分のしたいことを伝えるだけでなく、決めるのは相手なので、相手が応援したいと思う人になる。コイツやったら、アホやけどやってくれそうと思わせることが大事です」と奮闘を振り返る。

8カ月間下宿の家賃を滞納し、強制退去させられそうになりながら、タイには4度訪れたことがある。これまでを上回る濃密さになった大学生活“結び”の旅。「タイ大好きです!」と、さらに思い入れを深めた。【山本朝子】

花崎さんのタイでの奮闘ぶりが動画に!→https://www.youtube.com/watch?v=M_wX84Vnw9g&feature=youtu.be

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