講談社の漫画雑誌Kissで「カカフカカ」を連載中の漫画家・石田拓実さん(41=98年工学部卒)が、イラストを描き下ろした関西大学の特製クリアファイルが、関大生や受験生の注目を集めている。【写真上・石田拓実さんが描き下ろした関大クリアファイル 写真下・副学長の高増明社会学部教授。副学長室にはセグウェイもドローンも】

約3000部がオープンキャンパスなどで受験生に配られたが、大学に問い合わせが来るほどの人気だ。企画した副学長の高増明社会学部教授(63)は「受験生にアピールするものを作っていきたいし、学生主体のグッズに変えていきたい」と、無機質な大学グッズの枠を超えたクリアファイルが出来上がった。

社会学部をバックに、新通学路で談笑する男女。旋盤を回す理工系の学生も、少女漫画の1ページに見えてしまう。クリアファイルで見るキャンパスライフは、とても楽しそうだ。石田さんは、工学部在学中から漫画家として活躍。千里山キャンパスや、自身の研究室ライフをモチーフにした作品も多い。

高増教授は「リケジョ(理系女子)を集めるというか、理工系学部へ女子学生に入ってもらいたい。ソフトなイメージを出したかった」と、理工系3学部の受験生や関大生に狙いを定めた“旋盤萌え”クリアファイルの誕生秘話を明かす。石田さんも「喜んでもらえれば」と依頼を快諾したという。

海外の大学へのお土産としても好評で、日本のマンガに興味がある留学生の耳目を引く。高増教授は、上海で日本のポップカルチャーを紹介するカフェの運営にも携わっただけに「アジアで日本のマンガは注目されている。日本の大学はアジアとの交流が中心。喜ばれているし、おもしろいんじゃないかな」とクリアファイルの先に海外を見据える。

“第2弾”として、総合情報学部講師で社会学部出身のタレント・越前屋俵太さん(56)によるクリアファイルも企画中だ。「おもしろい学生に来てもらいたい。音楽でもいいし、研究とか、会社つくりたいでもいいです。ある分野に興味を持って、それを追求したいという学生に来て欲しい」。型破りな関大グッズに、高増教授は思いを込めた。

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