4月に関西大学文学部へ編入したばかりの黒瀬さんが、一番かわいい関大生の称号をつかんだ。「編入生は偏見の目で見られる。春は友達もゼロでした。自分の行動で環境は変えられると思って、ミスキャンに挑戦しました。自信をつけたかった」。孤独だった春とは対照的に、観客の視線を一身に浴びる。頭上のティアラが、600人の拍手に呼応するようにキラキラと輝いていた。【写真・ミスキャンパス関大に選ばれた黒瀬ともみさん=阪急うめだホール】

両親の仕事の都合で、小3から中3まで中国やニュージーランドにいた帰国子女。兵庫県立芦屋国際中等教育学校に6年間通い、21歳で関大生になった。英語と中国語が堪能なトリリンガルだが、たまに変な日本語が出るという。文学部中国学専修では、日本語と国際関係学を学び「世界中の人に日本の良さ、日本は素晴らしい国だということを伝えていきたい」と猛勉強中だ。

「周囲にファイナリストに選ばれたことをずっと隠していました。グランプリは夢みたいです」と話す黒瀬さんに、新たな夢舞台が用意された。全国のミスキャンパスに協賛するリゼクリニックのテレビCMに出演することが決まった。この日も、大手芸能事務所の関係者が来場。会場に色香を振りまいた162センチのスレンダー女子は、大きな可能性を秘める。

就活シーズンを目前に、語学力を生かした国際関係の仕事を目指す。「帰国子女に対するイメージも変えていきたい。周りの人に元気を与えたいです」と、8代目ミス関大としての思いもある。史上最年長でのグランプリとなったが、1回生にも負けないフレッシュさがまぶしかった。

【写真・昨年のミス鹿田雪子さん(左)と黒瀬ともみさん】

返事を書く