千里山キャンパスそばの隠れ家店「あんことおはぎのお店くりこ」

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関西大学千里山キャンパス第1学舎そばにオープンした「あんことおはぎのお店 くりこ」が、関大生や地域住民の話題になっている。毎週木曜日から土曜日までの営業ながら、おはぎが1日100個以上も売れる人気だ。関大前にはめずらしい和菓子店。おいしさの秘密や、週3日営業の理由を聞いてみた。

千里山キャンパス北門を出てすぐに「おはぎあります」の看板があった。ほんの数坪の店には、色とりどりのおはぎやもなか、赤飯が。午前11時の開店直後から、ひっきりなしに来るお客さん。出来立てのおはぎが、次々と店に並べられていた。【写真・関西大学千里山キャンパス第1学舎そばにオープンした「あんことおはぎのお店 くりこ」。関大生がきりかぶもなかをパクッ(撮影・白井康平)】

店主の藤尾ゆりこさん(42)は、2人の子どもを持つお母さん。家で作っていた手作りのおはぎが、地域のお祭りから出店依頼が来るほどの評判に。今年1月、第1学舎が眼前に見える場所にくりこを構えた。「教授や学生さんがよく買っていかれます。男性ひとりのお客さんも多いです」。コンビニやスーパーでは味わえない、お母さんのおはぎだ。

1個150円のおはぎ(つぶあん、全粒きなこ、黒ごま)に、藤尾さんのこだわりが詰まっている。北海道紋別郡遠軽町の無農薬小豆とてん菜糖であんこを作り、もち米には北海道のはくちょうもち米を使用。きな粉は豆をまるごと挽いた全粒きな粉だ。「北海道の素材にこだわっていて、ようやくたどりついた北海道の豆屋さんから仕入れています。この産地なら合うんじゃないかなあと思う」と、北の大地に育まれた素材を絶妙にブレンド。おはぎを口にすると、こくがあってすっきりとした甘みが広がる。

多い時で1日140個売れるというおはぎは、すぐに完売することもしばしば。カップに入ったあんこを、もなか皮にはさんで食べるきりかぶもなか(160円)は、パリパリの食感が楽しい。月曜日から水曜日までの3日間は、あんこ作りに費やしているという藤尾さん。「食べることは生きること。子どもに安心して食べられるものを」。すべて手作りのため、作ることのできる量が限られるゆえの週3日営業だ。

路地裏の隠れ家店を、探しながら歩くのも楽しい。学生マンションの大家さんとしても、関大生を見守る藤尾さんは「自分へのごほうびやちょっと甘いものを食べたい、という時に買いに来てください」。くりこのおはぎは遠い昔に食べたような、なつかしく優しい味がする。

【住所】吹田市千里山東3丁目11-6 みのりハイツ1階 050(3698)0706

【営業時間】木・金・土 午前11時〜売り切れまで

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