関西大学の学生有志ら90人が7日、千里山キャンパスで未成年飲酒の防止や、飲酒強要などのアルハラ(アルコールハラスメント)防止などを呼びかけた。【写真上・未成年飲酒防止を訴えるチラシを配る学生有志 写真下・吹田警察署や大阪府小売酒販組合吹田支部の協力で3000部を配った=7日、千里山キャンパス(撮影・白井康平)】

毎年、新歓シーズンに啓発活動を行っており、今年で7度目の実施。「やめよう。未成年飲酒 守ろう。適正飲酒」「未成年飲酒が発覚したクラブ・サークルに対して、廃部や活動停止等の厳しい処分を行います」などと書かれたチラシ3000枚を配った。

学生有志代表で、統一学園祭実行委員長の三堀峻平さん(21=経3)は「未成年にお酒を飲ましたり、責任を取ることができない飲ませ方をさせてはいけない。20歳以上の学生も限度や節度をわきまえて飲みたいし、先輩のあるべき姿を新入生に見せて欲しい」と、道行く関大生にチラシを手渡していた。

未成年飲酒がバレたサークルには、大学が〝一発レッド〟も辞さないことから、新歓からアルコールの匂いがしなくなった。昨年までは大学職員がキャンパス周辺の居酒屋を回り、年齢確認の徹底や成年学生の飲み過ぎを注意するよう協力を要請していたが、今年からなくなった。「大学周辺の店にも浸透してきたからです。(年齢確認とかは)当たり前のことなんですけど…」(大学関係者)と説明する。

関大前の居酒屋では昨年7月、16〜17歳の未成年者に酒を提供したとして、店長ら3人と運営会社が書類送検される事件も起きた。「あの事件以来、年齢確認は一層厳しくしています」と、関大前の居酒屋の店員は話す。〝未成年やお酒が飲めない人に強要はしません〟と掲げるサークルも増えている。

90年初頭まで、関西大学では新歓や学園祭シーズンになると、急性アルコール中毒になった学生を搬送する救急車が、数珠つなぎになる光景がよく見られたという。三堀さんは「後輩や仲間がいなくなるような、悲しい飲酒事故があって欲しくない」と力を込めた。

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