関西大学政策創造学部の学生6人が17日、大阪府高槻市の大阪医科大で1型糖尿病の子どもたちと家族80人が参加したクリスマス会を開催。同じ病気と闘う阪神タイガースの岩田稔投手(33=06年経済卒)から、プレゼントとビデオメッセージが届いた。

08年以来続くクリスマス会は患者・家族会の大阪くるみの会が主催。政策創造学部の深井麗雄ゼミの学生が、子どもたちを励ましてもらおうと岩田さんを招いたのがきっかけだ。

1型糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンを作る細胞が破壊され、体内のインスリン量が足りなくなって起こる病気だ。高2の冬に1型糖尿病が発覚した岩田さんは、1勝ごとに10万円を研究基金に寄付。ありったけのプレゼントを手に、クリスマス会に参加するのが恒例となった。

岩田さんは今年、参加できなかったが、子どもたちは贈られたレプリカユニホームをうれしそうに着る。プレゼントやサイン入りの帽子などお宝グッズを惜しみなく提供。心優しき左腕はこの時期、縦ジマのユニホームを着たサンタになる。【写真・子どもたちにビデオメッセージを送った岩田稔投手=17日、大阪医科大学】

関西大学講師の深井麗雄さん(67)は政策創造学部教授時代から、病室から出られない子どもたちの部屋を回る岩田選手の姿を見てきた。「しゃべったりするのも上手ではないし、岩田選手は社会的には不器用な選手かもしれないけど、非常に温かい。彼のいいところだと思う。そう感じるだけでも、僕はありがたい」と、喜ぶ子どもたちの姿を見つめていた。

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